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妊娠中の口内炎・口角炎が治りにくい原因と歯科でできるケア

 

妊娠中に口内炎・口角炎が治らないことへの不安

妊娠してから、なぜか口内炎が長引いている

妊娠前は数日で治っていた口内炎が、妊娠してからなかなか治らないと感じる方は少なくありません。妊婦さんに口内炎や口角炎が起こりやすく、かつ「治らない」と感じやすい背景には、妊娠に伴う体の変化が深く関係しています。妊娠中はホルモンバランスが大きく変動し、口の中の粘膜が刺激に弱くなったり、免疫機能が一時的に変化したりします。その結果、軽い傷や炎症が治癒しにくくなることがあります。また、つわりによる食生活の偏りや、ビタミンB群・鉄分などの不足も、口内炎の原因として知られています。

こうした要因が重なることで、「特別なことをしていないのに治らない」「同じ場所に繰り返しできる」といった状態が起こりやすくなります。妊婦さんの口内炎は決して珍しいものではなく、体の変化に伴う反応として生じているケースも多いことを、まず知っておくことが大切です。

 

薬を使ってよいのか分からず、我慢している方へ

妊娠中は「赤ちゃんに影響が出るのではないか」という不安から、口内炎や口角炎があっても薬の使用をためらい、我慢してしまう方が多く見られます。市販薬の中には、妊婦さんへの使用に注意が必要な成分が含まれているものもあり、自己判断での使用に不安を感じるのは自然なことです。その結果、適切な対処ができないまま炎症が長引き、「治らない」と感じてしまうことも少なくありません。

一方で、妊娠中でも状態や時期によっては、歯科医師や医師が安全性を考慮したうえで対応できる選択肢があります。薬を使うかどうかだけでなく、原因を見極め、刺激を減らすケアや口腔内環境の調整を行うこと自体が、症状の改善につながる場合もあります。

我慢を続けることが必ずしも最善とは限らないため、「使ってよいか分からない」という段階で専門家に相談することが、結果的に安心につながることがあります。

 

このまま様子を見て大丈夫なのかという心配

口内炎や口角炎が数週間続くと、「出産までこのままなのでは」「何か重大な病気が隠れているのでは」と不安になる方もいます。妊婦さんの口内炎の多くは、妊娠に伴う一時的な要因によるものですが、中にはカンジダなどの真菌感染、強い栄養不足、歯や被せ物の刺激など、別の原因が関与しているケースもあります。

特に、痛みが強い、白い苔のようなものが広がる、口角のただれが治らないといった場合は、単なる口内炎ではない可能性も考えられます。「妊娠中だから仕方ない」と様子を見続けることで、かえって不快感やストレスが増してしまうこともあります。

歯科では、妊婦さんの体調に配慮しながら口腔内を確認し、原因の整理や必要な対応を検討することが可能です。不安を抱えたまま過ごすよりも、一度専門家に相談することで「今は様子見でよいのか」「何か対処が必要なのか」を整理できる点は、大きな安心材料になるでしょう。

 

妊婦さんに多い口内炎・口角炎の基礎知識

口内炎・口角炎とは何が起きている状態か

口内炎とは、口の中の粘膜に炎症や潰瘍が生じ、痛みやしみる感覚を伴う状態を指します。代表的なものはアフタ性口内炎で、白っぽい膜に覆われた小さな潰瘍ができるのが特徴です。一方、口角炎は唇の端(口角)に亀裂や赤み、ただれが生じる炎症で、口を開けるたびに痛みを感じることがあります。

これらはいずれも、粘膜のバリア機能が低下し、細菌や真菌などの刺激を受けやすくなることで起こります。妊婦さんの場合、ホルモンバランスの変化や栄養状態の影響により、口腔粘膜が弱くなりやすく、些細な刺激でも炎症が生じやすくなります。

そのため、妊娠中に口内炎や口角炎ができやすい、あるいは治らないと感じるのは、体の変化に伴う反応の一つとして理解することができます。

 

妊娠中はお口のトラブルが増えやすい理由

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が大きく変化し、全身の粘膜や免疫機能に影響を及ぼします。口の中も例外ではなく、粘膜が腫れやすくなったり、炎症が長引きやすくなったりする傾向があります。

また、つわりによる食事量の低下や偏り、頻繁な嘔吐は、ビタミンB群や鉄分の不足を招きやすく、これが口内炎や口角炎の原因となることもあります。

さらに、気分不良によって歯みがきが十分にできず、口腔内環境が悪化することも、トラブルが増える一因です。こうした複数の要素が重なることで、妊婦さんは「妊娠前より口内炎ができやすい」「治らない状態が続く」と感じやすくなります。決してケア不足だけが原因ではない点を理解しておくことが重要です。

 

一時的なものと、注意が必要な症状の違い

妊娠中に見られる口内炎や口角炎の多くは、一時的な体調変化や栄養状態の影響によるもので、適切なケアにより自然に改善することがあります。

しかし、すべてが様子見でよいとは限りません。例えば、2週間以上たっても治らない、同じ場所に繰り返しできる、白い苔のような付着物が広がる、強い痛みや出血を伴うといった場合には、別の原因が関与している可能性があります。カンジダなどの真菌感染、慢性的な刺激、全身疾患との関連が疑われることもあります。

妊婦さんは「妊娠中だから仕方ない」と判断しがちですが、注意が必要なサインを見逃さないことが大切です。症状の経過や状態を専門家に確認してもらうことで、不安を軽減し、適切な対応につなげることができます。

 

妊娠と口内炎が関係する仕組み

ホルモンバランスの変化がお口に与える影響

妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが大きく増加し、全身の組織に影響を及ぼします。口腔内では、粘膜の血流が増えやすくなり、腫れやすく敏感な状態になることが知られています。この変化により、食事や歯ブラシの刺激といった日常的な要因でも粘膜が傷つきやすく、口内炎や口角炎が生じやすくなります。

また、ホルモンの影響で唾液の性状が変化し、口の中が乾燥しやすくなることもあります。唾液は本来、粘膜を保護し細菌の増殖を抑える役割を担っているため、その働きが弱まると炎症が長引き、「妊婦の口内炎が治らない」と感じる一因になります。

こうしたホルモン由来の変化は妊娠期特有のものであり、本人の生活習慣だけが原因ではないことを理解することが、不安の軽減につながります。

 

免疫力の変化と細菌・真菌の関係

妊娠中の体は、胎児を異物として排除しないよう、免疫の働きが調整された状態になります。この免疫バランスの変化は必要な生理反応ですが、同時に細菌や真菌に対する抵抗力が低下する側面もあります。その結果、口の中に常在している細菌が増殖しやすくなったり、カンジダなどの真菌が原因となる口内炎や口角炎が起こりやすくなったりします。

特に、白っぽい付着物を伴う炎症や、口角のただれが治らない場合には、真菌の関与が疑われることもあります。妊婦さんの場合、通常より症状が強く出たり、改善までに時間がかかったりすることがあり、「なかなか治らない」と感じやすくなります。

こうした免疫の変化は妊娠中に起こり得るものであり、早めに原因を整理することで、適切な対応につなげることが可能です。

 

栄養状態やつわりが関与するケース

妊娠中、とくにつわりの時期には、食事量が減ったり、特定の食品しか受け付けなくなったりすることがあります。このような食生活の変化は、ビタミンB群や鉄分、亜鉛など、粘膜の健康維持に関わる栄養素の不足を招きやすくなります。

これらの栄養素が不足すると、口腔粘膜の修復が遅れ、口内炎や口角炎が治らない状態が続くことがあります。また、頻繁な嘔吐によって胃酸が口の中に触れると、粘膜が刺激を受け、炎症を悪化させる原因にもなります。妊婦さん自身が努力不足だと感じる必要はなく、体調変化によって起こる避けがたい要因である点が重要です。

歯科では、こうした背景を踏まえたうえで原因を考え、必要に応じて医科と連携しながら、負担の少ない対応を検討することができます。

 

なぜ『治らない』と感じやすいのか

市販薬を使いにくいことによる影響

妊娠中に口内炎や口角炎ができた際、「市販薬を使っても大丈夫なのか分からない」という理由から、何もせずに我慢してしまう妊婦さんは少なくありません。口内炎用の塗り薬や貼付剤には、妊娠中の使用に注意が必要な成分が含まれている場合があり、自己判断で使うことに不安を感じるのは自然な反応です。

その結果、炎症に対する初期対応が遅れ、症状が長引くことで「治らない」と感じやすくなります。妊娠前であれば自然治癒や軽い薬の使用で改善していた口内炎も、何のケアも行わない状態が続くと、痛みや違和感が慢性化することがあります。

妊婦さんにとって大切なのは、使う・使わないを一人で判断するのではなく、専門家の視点で安全性を確認しながら対応を検討することです。我慢を続けることが、必ずしも最も安全な選択とは限らない点を知っておく必要があります。

 

生活習慣の変化とセルフケアの限界

妊娠中は体調や生活リズムが大きく変化し、これまで当たり前にできていたセルフケアが難しくなることがあります。つわりによる気分不良で歯みがきが十分にできなかったり、食事回数や内容が不規則になったりすると、口腔内環境は悪化しやすくなります。

さらに、睡眠不足や精神的なストレスも重なることで、粘膜の回復力が低下し、口内炎や口角炎が治らない状態が続くことがあります。妊婦さん自身が「きちんとケアできていないからだ」と自責的に感じるケースもありますが、こうした変化は妊娠期特有のものであり、個人の努力だけで完全に防ぐことは難しい場合があります。

セルフケアには限界があることを理解し、必要に応じて歯科のサポートを受けることは、決して特別なことではありません。

 

実は別の原因が隠れている可能性

「妊娠中だから仕方ない」と思っていた口内炎や口角炎の裏に、別の原因が隠れているケースもあります。例えば、被せ物や詰め物の縁が粘膜を刺激している、歯の尖った部分が当たって傷が治らない、あるいはカンジダなどの真菌感染が関与している場合です。

このような原因があると、一般的なセルフケアだけでは改善せず、「治らない」という印象が強くなります。また、鉄欠乏性貧血など妊娠中に起こりやすい全身状態が、口腔粘膜の治癒を妨げていることもあります。歯科では、口の中を直接確認し、機械的刺激や感染の有無などを評価することができます。

原因を整理することで、必要以上に不安を抱えずに済む場合も多く、専門家に相談する意義はそこにあります。

 

妊娠中でも考えられる歯科での対応

妊婦さんに配慮した診察と検査の考え方

妊娠中に歯科を受診することに、不安を感じる妊婦さんは少なくありません。しかし歯科では、妊娠中であることを前提に、体調や妊娠週数へ十分に配慮した診察を行います。

問診では、現在の妊娠週数、つわりの有無、体調の変化などを丁寧に確認し、無理のない姿勢や短時間での診療を心がけます。口内炎や口角炎の場合、多くは視診や触診といった負担の少ない方法で状態を確認でき、必ずしもレントゲン検査が必要になるわけではありません。検査が必要な場合でも、妊婦さんへの影響を慎重に検討したうえで判断されます。

「妊娠中だから何もできない」と思われがちですが、実際には安全性を考慮した対応が可能です。原因を把握すること自体が、妊婦さんの不安を軽減し、「治らない理由」を整理する第一歩になります。

 

症状緩和を目的とした歯科的ケア

妊娠中の口内炎や口角炎に対して、歯科では「完治」を急ぐ治療だけでなく、症状の緩和や悪化予防を目的としたケアが行われます。

例えば、粘膜を刺激している歯や補綴物の調整、口腔内を清潔に保つための専門的なクリーニング、刺激を減らすための生活上のアドバイスなどが挙げられます。これらは薬を使用しなくても行える対応であり、妊婦さんにとって心理的な負担が少ない点が特徴です。

また、妊娠中に使用可能かどうかを慎重に判断したうえで、必要最小限の外用薬を検討するケースもあります。自己判断で我慢し続けるよりも、歯科で症状を共有することで、今の状態に合った無理のないケアが見えてくることがあります。

 

医科との連携が必要になるケース

口内炎や口角炎がなかなか治らない場合、歯科単独ではなく、医科との連携が重要になるケースもあります。例えば、強い栄養不足や鉄欠乏性貧血が疑われる場合、産婦人科や内科での評価が必要になることがあります。また、カンジダなどの真菌感染が疑われる場合には、適切な診断と治療方針を共有することが、妊婦さんと赤ちゃんの安全につながります。

歯科は口の中の専門家として、異常のサインを見つけ、必要に応じて医科へつなぐ役割も担っています。「歯科に行っても意味がないのでは」と感じる方もいますが、原因を整理し、適切な相談先を明確にすること自体が、大きな安心材料になります。複数の専門家が連携することで、妊娠中でも無理のない対応が可能になります。

 

歯科を受診することで期待できること

原因を整理し、不安を言語化できるメリット

妊娠中に口内炎や口角炎が治らない状態が続くと、「なぜ良くならないのか」「何か異常があるのでは」と漠然とした不安を抱えがちです。歯科を受診することで、口の中を専門的な視点で確認し、考えられる原因を一つずつ整理することができます。

ホルモンバランスの影響、栄養状態、機械的な刺激、感染の可能性などを言葉にして説明してもらうことで、不安の正体が明確になります。多くの妊婦さんは、「原因が分からないこと」そのものに強いストレスを感じています。

歯科医師と話すことで、「今の状態は妊娠中によく見られるもの」「注意は必要だが過度に心配しなくてよい」といった位置づけができるだけでも、気持ちは大きく軽くなります。不安を言語化し、整理できる点は、受診の大きなメリットの一つです。

 

自己判断を避けられる安心感

妊娠中は、薬の使用や受診のタイミングについて自己判断を迫られる場面が多くなります。口内炎や口角炎に関しても、「市販薬は使えない」「放っておくしかない」と考え、我慢を続けてしまう妊婦さんは少なくありません。

しかし、自己判断には限界があり、かえって症状を長引かせてしまうこともあります。歯科を受診することで、専門家の立場から「今は様子見で問題ないのか」「何らかの対応が必要なのか」を客観的に判断してもらえます。

この判断を自分一人で抱え込まなくてよくなる点は、大きな安心材料です。また、「治らない=危険」と短絡的に考えてしまう不安からも解放されやすくなります。妊婦さんにとって、誰かに判断を委ねられる環境があることは、心身の負担を減らす重要な要素です。

 

必要に応じた次の選択肢が見えること

歯科を受診すると、その場でできる対応だけでなく、「次にどうすればよいか」という選択肢が整理されます。例えば、歯科でのケアだけで十分なケースもあれば、医科との連携が望ましいケース、経過観察をしながら生活上の工夫を続けるケースなど、状況に応じた道筋が示されます。これにより、妊婦さんは「何もできない状態」から「今できることを把握している状態」へと変わります。選択肢が見えることで、不安は漠然としたものから具体的なものへと変わり、過度に心配しすぎることを防ぐ効果もあります。

歯科受診は、治療を受けるためだけでなく、今後の見通しを立てるための相談の場としても役立ちます。

 

受診前に知っておきたいポイント

妊娠週数や体調をどう伝えるか

妊娠中に歯科を受診する際は、現在の妊娠週数と体調を正確に伝えることが重要です。妊婦さんの口内炎や口角炎は、妊娠初期・中期・後期で配慮すべき点が異なるため、週数の情報は診察方針を考えるうえで欠かせません。

また、つわりの有無、横になる姿勢がつらいかどうか、めまいや動悸が起こりやすいかなど、日常生活で感じている体調の変化も遠慮せずに伝えましょう。「口内炎が治らない」「口角炎が長引いている」という症状に加え、いつ頃から続いているのか、痛みの強さ、食事や会話への影響などを具体的に説明できると、原因の整理がしやすくなります。

妊婦さん自身が「こんなことまで伝えていいのだろうか」と迷う必要はありません。歯科側は妊娠中であることを前提に診療を行うため、情報が多いほど安全で適切な対応につながります。

 

歯科医院選びで確認しておきたい視点

妊娠中の口内炎や口角炎で歯科を受診する場合、妊婦さんへの対応に理解があるかどうかは重要なポイントです。ホームページなどで「妊娠中の歯科診療への配慮」や「マタニティ歯科」に触れているかを確認すると、安心材料になります。

また、急な体調変化に対応しやすいよう、診療時間に余裕を持って相談できる医院かどうかも一つの視点です。必ずしも特別な設備が必要というわけではありませんが、妊婦さんの体調や不安に耳を傾けてくれる姿勢があるかは大切です。「妊娠中だから診てもらえないのでは」と心配する方もいますが、多くの歯科医院では状況に応じた対応が可能です。

事前に電話で妊娠中であること、口内炎や口角炎が治らないことを伝えておくと、スムーズに相談しやすくなります。

 

事前に準備しておくと役立つ情報

受診前に、いくつかの情報を整理しておくと診察がよりスムーズになります。まず、口内炎や口角炎がいつから続いているのか、繰り返し同じ場所にできているかどうかを思い出しておきましょう。

また、これまでに使用した市販薬やセルフケアの内容、効果があったかどうかも重要な手がかりになります。妊娠中に服用している薬や、産婦人科から指示されている注意事項があれば、それも共有できるようにしておくと安心です。

こうした準備は、妊婦さん自身の不安を減らすだけでなく、歯科医師が原因や対応を考えるうえで大きな助けになります。「治らない理由が分からない」という状態から一歩進むために、事前の整理は有効な準備といえるでしょう。

 

妊婦さんからよくある質問(FAQ)

赤ちゃんへの影響はありますか

妊娠中に口内炎や口角炎が治らない状態が続くと、「赤ちゃんに悪い影響があるのでは」と心配になる方は多いです。一般的に、妊婦さんに起こる口内炎や口角炎そのものが、直接赤ちゃんへ影響することは多くありません。多くの場合、ホルモンバランスの変化や栄養状態、免疫の変化といった妊娠に伴う体の変化が原因です。

ただし、強い痛みで食事が十分にとれない状態が続くと、結果的に栄養摂取が不十分になる可能性はあります。その意味では、症状を我慢し続けるよりも、原因を確認し、必要な対応を考えることが大切です。また、自己判断で薬を使用することのほうが、かえって不安要素になる場合もあります。

歯科で相談することで、「今の状態が赤ちゃんに影響する心配はどの程度か」「注意点は何か」を具体的に説明してもらえるため、過度な心配を減らすことにつながります。

 

痛みが強い場合はどうすればよいですか

口内炎や口角炎の痛みが強いと、食事や会話がつらくなり、日常生活に大きな負担を感じることがあります。妊婦さんの場合、「痛くても薬が使えない」と考え、我慢してしまう方が少なくありません。

しかし、痛みが強い状態が続くこと自体がストレスとなり、体調や睡眠に影響することもあります。まずは刺激を避けることが基本で、熱いものや辛いもの、硬い食べ物は控え、口の中を清潔に保つことが大切です。それでも改善しない場合は、歯科で相談することが望ましいでしょう。歯科では、粘膜を刺激している原因がないかを確認したり、妊娠中でも配慮可能な範囲で症状緩和を目的とした対応を検討したりすることができます。

「痛みが強い=我慢するしかない」と決めつけず、専門家に相談することが安心につながります。

 

産後まで治らないことはありますか

妊娠中にできた口内炎や口角炎が「産後までずっと治らないのでは」と不安になる方もいます。実際には、妊娠中のホルモンバランスや免疫の変化が落ち着く産後に、自然と改善していくケースも少なくありません。

一方で、妊娠をきっかけに表面化した栄養不足や、歯や補綴物による慢性的な刺激、真菌感染などが原因の場合、産後も症状が続くことがあります。このようなケースでは、「妊娠中だから仕方ない」と考えて放置せず、原因を整理しておくことが重要です。

歯科で一度状態を確認しておくことで、「産後に改善が見込めるのか」「別の対応が必要なのか」を見極めやすくなります。先の見通しが立つことで、不安を抱え続けずに妊娠期間を過ごす助けになります。

 

自宅でできる無理のないセルフケア

刺激を避けるための食事の工夫

妊娠中に口内炎や口角炎が治らないと感じる場合、日々の食事内容が症状に影響していることがあります。炎症が起きている粘膜は非常に刺激に弱く、熱いもの、辛いもの、酸味の強い食品は痛みを強め、治癒を遅らせる原因になりやすいとされています。

香辛料の多い料理や柑橘類、炭酸飲料などは、症状が落ち着くまでは控えるほうが無難です。一方で、やわらかく口当たりの良い食事は、粘膜への負担を減らす助けになります。おかゆ、スープ、煮込み料理などを中心に、無理のない範囲で栄養を摂ることが大切です。

また、ビタミンB群や鉄分は粘膜の健康維持に関わるため、食事から摂取しにくい場合は、産婦人科で相談のうえ対応を検討することも一つの方法です。妊婦さん自身が食べやすい形を選ぶことが、セルフケアの第一歩になります。

 

お口を清潔に保つための基本ケア

口内炎や口角炎があると、歯みがきの際の痛みを避けるために、十分なケアができなくなることがあります。しかし、口腔内を清潔に保つことは、症状の悪化を防ぐうえで重要です。妊婦さんの場合、無理に強く磨く必要はなく、やわらかめの歯ブラシを使い、粘膜に触れないよう注意しながら歯の表面を丁寧に清掃することが基本となります。

歯みがきがつらい時は、うがいをこまめに行うだけでも、細菌の増殖を抑える助けになります。また、アルコール成分が強い洗口液は刺激になることがあるため、使用する場合は成分表示を確認し、刺激の少ないものを選ぶとよいでしょう。セルフケアは「完璧」を目指す必要はなく、妊娠中の体調に合わせて続けられる方法を選ぶことが大切です。

 

症状が悪化しやすい習慣への注意

日常生活の中には、無意識のうちに口内炎や口角炎を悪化させてしまう習慣が潜んでいることがあります。例えば、唇や口の中を頻繁に触る、口角を舐める癖があると、唾液による刺激や乾燥が進み、炎症が長引きやすくなります。

また、睡眠不足や強いストレスは、免疫バランスを乱し、妊婦さんの口内炎が治らない原因の一つになることもあります。さらに、口呼吸が習慣化している場合、口腔内が乾燥しやすく、粘膜の回復が遅れる傾向があります。これらを完全に避けることは難しいかもしれませんが、「悪化しやすい要因がある」と知っておくだけでも、意識的な対処につながります。無理をせず、できる範囲で生活習慣を見直すことが、セルフケアの一環として有効です。

 

まとめ:一人で抱え込まず、相談という選択肢を

妊娠中の口内炎・口角炎は珍しいことではない

妊娠中に口内炎や口角炎ができ、「なかなか治らない」と感じる妊婦さんは決して少なくありません。ホルモンバランスの変化、免疫機能の調整、つわりによる栄養状態の偏りなど、妊娠期特有の体の変化が複雑に関係して起こることが多いためです。

そのため、妊娠前と同じ感覚で「数日で治るはず」と考えていると、長引く症状に不安を感じやすくなります。大切なのは、「自分だけが特別に弱っているわけではない」という視点を持つことです。妊婦さんの口内炎や口角炎は、体が妊娠という大きな変化に適応しようとしている過程で起こることもあり、珍しい症状ではありません。まずはその事実を知ることで、必要以上に自分を責めたり、不安を抱え込んだりせずに済むようになります。

 

専門家に相談することが状況整理につながる

口内炎や口角炎が治らない状態が続くと、インターネットで情報を探し続けたり、自己判断で対処法を試したりして、かえって混乱してしまうことがあります。歯科などの専門家に相談することで、今の症状が妊娠に伴う一時的なものなのか、別の原因が関与しているのかを整理することができます。原因を専門的な視点で説明してもらうことで、不安は「漠然とした心配」から「理解できる状況」へと変わります。

また、今すぐ治療が必要なのか、経過観察でよいのかといった判断を、自分一人で背負わなくてよくなる点も大きなメリットです。

相談することは、治療を強く勧められることと同義ではありません。状況を整理し、安心して妊娠期間を過ごすための情報を得る手段の一つと考えることができます。

 

安心して妊娠期間を過ごすための第一歩として

妊娠中は、体の変化だけでなく、将来への不安や生活の変化が重なり、心身ともに負担がかかりやすい時期です。口内炎や口角炎といった一見小さな症状でも、「治らない」という感覚が続くと、日常のストレスを増やす要因になります。だからこそ、一人で抱え込まず、専門家に相談するという選択肢を持つことが大切です。

歯科で相談することで、今の状態に対する見通しが立ち、「このまま様子を見てよいのか」「何に注意すればよいのか」が明確になります。それは、妊娠期間を少しでも安心して過ごすための土台になります。相談は特別な行動ではなく、自分と赤ちゃんのためにできる、ごく自然な第一歩といえるでしょう。

監修:愛育クリニック麻布歯科ユニット
所在地〒:東京都港区南麻布5丁目6-8 総合母子保健センター愛育クリニック
電話番号☎:03-3473-8243

*監修者
愛育クリニック麻布歯科ユニット
ドクター 安達 英一
*出身大学
日本大学歯学部
*経歴
日本大学歯学部付属歯科病院 勤務
東京都式根島歯科診療所 勤務
長崎県澤本歯科医院 勤務
医療法人社団東杏会丸ビル歯科 勤務
愛育クリニック麻布歯科ユニット 開設
愛育幼稚園 校医
愛育養護学校 校医
・青山一丁目麻布歯科 開設
区立西麻布保育園 園医
*所属
日本歯科医師会
東京都歯科医師会
東京都港区麻布赤坂歯科医師会
日本歯周病学会
日本小児歯科学会
日本歯科審美学会
日本口腔インプラント学会

カテゴリー:コラム  投稿日:2026年3月9日