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港区麻布(南麻布)の歯医者・歯科|愛育クリニック麻布歯科ユニット

※初診の方は総合受付には寄らず、直接歯科受付までお越し下さい。また、問診票の記入のため予約の10分前にご来院頂きますよう宜しくお願いします。

診療時間

9:00〜19:00 ×

土曜日は9:00〜18:00

〒106-8580 東京都港区南麻布5-6-8
総合母子保健センター愛育クリニック

広尾駅徒歩8分 / 英語・中国語可

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小児矯正・咬合育成
Kids Orthodontics

お子様の健やかな成長を育む「小児矯正」とは?

小児矯正

「うちの子の歯並び、もしかして良くないのかな?」
「まだ小さいけれど、このままだと将来困るんじゃないかと心配…」

お子様の歯が生え始める頃、または乳歯から永久歯への生え変わりが進むにつれて、噛み合わせや顎の状態によっては、出っ歯や八重歯など、歯並びの乱れが気になることがあります。このような状態をそのままにしておくと、見た目だけでなく、お口の機能や将来の健康に影響を及ぼす可能性があります。

当院では、お子様が健康な噛み合わせと美しい歯並びを手にできるよう、小児矯正を行っています。お子様の成長段階に合わせ、最適なタイミングで矯正治療を開始することが、小児矯正では非常に重要です。定期的に噛み合わせをチェックし、永久歯への生え変わりを見極めながら、お子様一人ひとりに合わせた治療プランをご提案しています。

小児矯正では、主に就寝時に一定期間装着する取り外し可能な装置(入れ歯のような形をイメージしてください)を使用し、顎の大きさを広げていきます。顎が適切に広がることで、永久歯がきちんと並ぶためのスペースが確保され、歯が本来あるべき正しい位置へと自然に誘導されるようになります。

お子様にこんな症状やお悩みはありませんか?

お子様の歯並びや噛み合わせで、以下のような気になる症状が見られる場合、矯正治療が必要なサインかもしれません。一つでも当てはまる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

ガタガタの歯並び(叢生)

小児矯正

上の歯と下の歯の並びがデコボコしている状態です。歯が重なり合っているため歯ブラシが届きにくく、磨き残しが出やすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

出っ歯(上顎前突)

小児矯正

上の歯並び全体が前に突き出ている状態です。お口を閉じようとしても歯が邪魔をして閉じにくかったり、無理に閉じると顎にシワが寄ったりするのが特徴です。見た目だけでなく、転んだ際に前歯を折ったり、唇を切ったりするリスクが高まる可能性があります。

受け口(反対咬合)

小児矯正

下の歯が上の歯よりも前に出てしまっている状態です。食べ物を上手に噛み切ったり、すり潰したりすることが難しくなり、食事の際に困る場合があります。また、発音にも影響が出ることがあります。

八重歯

小児矯正

特に犬歯(糸切り歯)が歯並びから飛び出して生えている状態です。歯並びが乱れていると、歯磨きをしても磨き残しが出やすくなるため、虫歯リスクが高まる可能性があります。

開咬(かいこう)

小児矯正

奥歯をしっかり噛み合わせたときに、前歯が上下で噛み合わず、隙間ができてしまう状態です。食べ物を前歯で噛み切ることが難しくなるため、奥歯や顎関節に負担がかかりやすくなり、結果的に前歯の寿命が短くなる可能性があります。また、発音にも影響が出ることがあります。

お子様の健やかな成長を育む「咬合育成」とは?

小児矯正

「うちの子の歯並び、まだ小さいから大丈夫かな?」
「将来、歯を抜くような矯正はできるだけ避けたい」

もし、お子様の歯並びや顎の成長について少しでもそんなご心配があれば、ぜひ「咬合育成」という選択肢を検討してみてください。咬合育成は、単に歯をきれいに並べ直す従来の矯正治療とは大きく異なります。お子様の顎や顔全体が健全に成長するよう促し、歯が本来あるべき正しい位置に自然と生えてこられるように導いてあげる、未来を見据えた治療法です。

お子様の健やかな成長には、日々の姿勢、呼吸の仕方、食べ方、そして話し方といった生活習慣が深く関わっています。これらの習慣が正しく行われることで、噛み合わせはより理想的な状態へと導かれます。咬合育成では、お子様の全身、特に頭部、顎、口腔の成長をサポートするための指導や治療を丁寧に行い、できる限り歯を抜かずに美しい歯並びと健康な噛み合わせを育んでいきます。

歯を抜かずに、未発達な顎の成長をサポート

これまで、歯並びが悪くなる原因として「乳歯の虫歯」や「遺伝」が挙げられることがほとんどでした。しかし近年、私たちは「歯並びが悪くなる本当の原因」について、新たな視点を持つようになりました。それは、現代の多様な生活様式や、保育・食習慣の変化、そして何気ない身体の使い方や癖といった「お子様の生活習慣」が、歯並びに大きく影響しているという事実です。

特に、顎の成長が不十分なお子様の場合、歯が生えようとしてもその土台となる顎が小さいために、すべての歯がきれいに並びきらず、結果として歯並びが悪くなってしまいます。このような「不正咬合」と呼ばれる状態は、見た目のコンプレックスだけでなく、虫歯や歯周病のリスクを高めたり、食べ物をしっかり噛めないことで消化器官への負担が増えたりと、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

一般的な歯列矯正が、主に見た目の改善を目的とし、顎の大きさに合わせて歯を抜いてバランスを整えるケースが少なくないのに対し、咬合育成は「できるだけ歯を抜かない」という強い理念のもとで治療を進めます。未発達で小さくなってしまった顎を、専用の拡大装置を用いてゆっくりと、そして適切に広げていくことで、顎の健全な成長をサポートします。この拡大治療は、お子様がほとんど痛みを感じることなく行えることが特徴です。顎が歯をきれいに並べるのに十分な大きさに成長すれば、自然と歯並びも改善されます。

つまり、咬合育成とは、お子様ご自身の顎の成長を応援し、これから生えてくる永久歯が正しい位置にスムーズに生えてこられるように環境を整えてあげる、とても優しい治療法なのです。

咬合育成の流れ

愛育クリニック麻布歯科ユニットでは、お子様一人ひとりの成長段階と症状に合わせた最適な咬合育成プログラムをご提案しています。

STEP1:口腔内の健康状態を確認・整備

まずはお子様のお口全体の健康状態を詳しく把握するために、虫歯や歯周病がないか丁寧に検査します。もし虫歯や歯周病が見つかった場合は、咬合育成治療に入る前にそれらをしっかりと治療し、お口の中を清潔で健康な状態に整えます。これにより、安心して次のステップに進むことができます。

STEP2:精密検査と治療計画のご提案

歯並びが悪くなった原因を深く探り、お子様にとって最適な治療計画を立てるために、詳細な問診を行います。その後、口腔内写真、レントゲン写真、歯型の模型採取、お口周りの筋肉の状態評価など、多角的な精密検査を実施します。これらの情報をもとに、お子様一人ひとりに合わせた綿密な治療計画を立案し、治療の内容、期間、メリット・デメリット、そして費用について、保護者の方に丁寧にご説明します。すべての疑問を解消し、ご納得いただいた上で咬合育成治療を開始いたします。

STEP3:生活習慣・筋機能訓練によるアプローチ

お子様の歯並びには、姿勢、普段の癖(指しゃぶり、口呼吸など)、そして食事の摂り方といった日々の生活習慣が大きく影響します。これらの習慣に改善が必要な点が見受けられる場合は、ご家庭で実践できる具体的な指導を行います。また、お口の周りの筋肉のアンバランスも、歯並びの乱れにつながることがあります。そのため、お口の筋肉を正しく使えるようにするための体操(筋機能訓練)を指導し、健全な発育を促します。これにより、お子様が正しい方法で食べ物を咀嚼できるようになり、より健康な口腔環境を育みます。

STEP4:装置を用いた矯正治療(必要に応じて)

筋機能訓練だけでは、理想的な歯並びや正しい噛み合わせの獲得が難しい場合もあります。その際には、お子様の症状や成長段階に合わせた様々な矯正装置を用いて、顎の成長や歯の移動をサポートしていきます。成長期のお子様は、装置の力を借りることで無理なく顎が広がり、歯が正しい位置に誘導されやすくなります。場合によっては、より細かな歯並びの調整のために、最終的な仕上げとしてブラケットを用いた矯正治療を行うこともあります。

STEP5:メインテナンス

咬合育成によって虫歯や歯周病のない健康的なお口と、理想的な歯並び・噛み合わせが実現したら、その素晴らしい状態を一生涯維持していくための定期的なメインテナンスへと移行します。定期的な検診とプロフェッショナルケアを通じて、お子様の口腔内の健康を継続的にサポートさせていただきます。

治療開始の最適な時期と対象年齢

咬合育成矯正治療は、3歳頃の幼児期から成人、そして高齢者の方まで、非常に幅広い年齢層に対応可能です。しかし、お子様の健やかな成長を最も効果的に促し、負担を少なく治療を進めるためには、できるだけ早い段階で治療を開始することが望ましいとされています。

咬合育成の目的は、単に歯並びをきれいにすることだけではありません。お子様の全身の健康と、正しい成長を促すことにあります。

「あれ? もしかして、うちの子の歯並び、大丈夫かな?」
「なんだか口元が気になるけれど、まだ様子見でいいのかな…」

もし、お子様の歯並びや口元の発育に、ほんの少しでもご心配な点や疑問を感じた時が、まさに治療を検討すべき「最適な時期」です。どうぞお気軽にご相談ください。

お子様の成長に合わせた最適なアプローチ:3つの矯正治療ステージ

小児矯正

愛育クリニック麻布歯科ユニットでは、お子様一人ひとりの成長と発達段階を考慮し、矯正治療を大きく3つのステージに分けてご提案しています。それぞれのステージで、お子様の顎と歯の健やかな発育をサポートし、将来の美しい歯並びと健康な噛み合わせを育むことを目指します。

第1ステージ:乳歯列期の「予防矯正」

乳歯が生え揃っている時期(主に3歳頃から6歳頃)が、第1ステージの対象です。この時期の主な治療は、一般的に「受け口」と呼ばれる反対咬合の改善に重点を置きます。下の前歯が上の前歯より前に出てしまう反対咬合は、見た目だけでなく、食べ物を噛む機能や正しい発音にも影響を及ぼすことがあります。

反対咬合には遺伝的な要素も強く関わるため、顎の骨格がバランス良く成長するよう、時間をかけてゆっくりと整えていく必要があります。そのため、比較的長期間にわたる治療となるケースが多いことを、あらかじめご理解いただければ幸いです。この早い段階で介入することで、将来的に本格的な矯正治療が必要になった場合の負担を減らし、より良い治療結果へと導くことが期待できます。

第2ステージ:永久歯への生え変わりをサポートする「予防矯正」

第2ステージは、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(主に6歳頃から12歳頃)にあたります。この時期は、お子様の顎が最も活発に成長する、非常に大切な期間です。

もしお子様の顎が小さく、永久歯がきれいに並ぶためのスペースが不足している場合は、床矯正装置などの矯正装置を用いて、顎の適切な拡大を促します。これにより、永久歯がスムーズに生えてこられるようにスペースを確保します。特に前歯の歯並びを優先的に整えることに注力し、顎の成長をサポートすることで、残りの永久歯も自然な流れで理想的な位置に並ぶことを目指します。

この第2ステージの治療で、ある程度見た目が整い、機能的にも問題がなければ治療を終えることも可能です。しかし、もしより理想的な歯並びや完璧な噛み合わせを追求されたい場合は、次の第3ステージへと移行することをおすすめしています。早期に咬合育成を開始することは、お子様が成長した後に本格的な矯正治療が必要になった際の負担を軽減し、より良い結果を得る上で非常に大きな意味を持つと言えるでしょう。

第3ステージ:永久歯列期の「本格的な矯正治療」

第3ステージは、すべての永久歯が生え揃った時期(主に12歳頃以降)が対象となる、仕上げの矯正治療です。この段階では、第1・第2ステージでの治療で築かれた土台の上に、より細かな歯並びや噛み合わせの調整を行います。

特に中学生以降のお子様は、部活動や受験などで忙しくなる時期であり、また思春期に入ると矯正装置を装着することに抵抗を感じるお子様もいらっしゃいます。そのため、当院ではお子様ご本人と保護者の方、そして歯科医師がしっかりと話し合い、お子様のライフスタイルやご希望を考慮した上で、治療の最終的なゴールを決定するようにしています。無理なく、そして納得のいく形で治療を進めていくことを大切にしています。

「MFT(筋機能療法)」でお口の機能と歯並びを育む

小児矯正

「MFT(筋機能療法)」とは、お口の周りや舌の筋肉を正しく使うためのトレーニングのことです。このMFTは、お子様の咬合育成や矯正治療において、非常に重要な役割を担っています。

矯正治療中にMFTを積極的に取り組むことで、以下のような様々な効果が期待できます。

  • 不正な噛み合わせの予防:歯並びが悪くなる原因となる悪い癖を防ぎます。
  • 矯正後の安定化:矯正治療で整った歯並びが、後戻りすることなくしっかりと定着するのを助けます。
  • お子様の意識付け:お子様自身が自分の口腔内の健康や歯並びに関心を持ち、積極的に治療に参加する意識を高めます。

ご家族で取り組むMFTのメリット

MFTは、ご自宅でご家族の協力のもとに取り組むことが多いトレーニングです。そのため、ご家族間のコミュニケーションを深める素晴らしい機会にもなります。例えば、舌を突き出す癖や口呼吸など、お子様が無意識に行ってしまう癖について、ご家族全員で意識し、改善できていない時にはお互いに優しく指摘し合うことで、トレーニングを継続するモチベーションを保つことができます。

当院では、MFTを「ご自宅でやってくださいね」と丸投げするようなことは決してありません。お子様が意欲的にトレーニングを続けられるよう、様々な工夫を凝らしています。例えば、トレーニングができた日にはチェックシートにシールを貼ってもらい、来院時に一緒に確認するなど、お子様の頑張りを認め、応援する環境を整えています。

悪い癖を改善し咬合育成を行うことの多岐にわたるメリット

お子様の歯並びに悪影響を与える可能性のある癖(例えば、頬杖、うつぶせ寝、口呼吸、指しゃぶりなど)を放置してしまうと、単に歯並びが乱れるだけでなく、将来的に様々な口腔内のトラブルや全身の健康問題を引き起こすリスクが高まります。

早期改善がもたらす長期的な健康効果

口腔トラブルの予防

噛み合わせのズレは、歯肉炎や歯周病のリスクを高めるだけでなく、口呼吸による唾液の減少は、歯の着色やドライマウス(口腔乾燥症)につながることがあります。悪い癖を早い段階で直すことで、これらの問題を未然に防ぐことができます。

飲み込み(嚥下)機能の改善

悪い癖は、食べ物や唾液を飲み込む際(嚥下)の癖にも影響を与えます。これを改善することで、将来的に高齢になった際の誤嚥性肺炎のリスクを減らすことにも繋がります。

魅力的な笑顔と姿勢の改善

口周りの筋肉を正しく鍛えることで、口角が自然に上がり、より魅力的な笑顔になります。また、口腔機能と全身の姿勢は密接に関係しており、MFTを通じて姿勢が整う効果も期待できます。

ガミースマイルや見た目の改善にも貢献

小児矯正

笑った時に歯茎が多く見えてしまう「ガミースマイル」を気にされる方は少なくありません。実は、この歯茎の見え方は、お口周りの筋肉のバランスによっても大きく左右されます。大人の場合、一度形成されたスマイルライン(笑った時の歯の見え方)を大きく変えるのは難しいことが多いですが、まだ筋肉が柔らかいお子様のうちであれば、MFT(筋機能療法)によってある程度の調整ができる可能性があります。

近年では、就職活動で面接官に良い印象を与えたいと矯正を希望する高校生の男の子が増えるなど、美しい歯並びへの意識はますます高まっています。MFTを取り入れた咬合育成や矯正治療は、単に歯並びが整うだけでなく、お子様の自信や社会生活における印象の向上など、見た目と健康の両面において多岐にわたるメリットが期待できるのです。

プレオルソと床矯正:お子様の歯並びを導く二つのアプローチ

小児矯正

「うちの子の歯並び、どんな方法で治せるんだろう?」
「まだ小さいけれど、どんな矯正治療があるの?」

お子様の歯並びについて、このような疑問やお悩みをお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。小児矯正でよく耳にする治療法に、プレオルソと床矯正があります。どちらも成長期のお子様の歯並びを良い方向へ導くことを目的としていますが、そのアプローチは大きく異なります。

簡単に説明すると、プレオルソはマウスピース型の装置を使ってお口周りの筋肉のバランスを整え、間接的に歯並びを改善していく方法です。一方、床矯正は、取り外し可能な装置を使って顎の骨を直接広げ、歯が正しく並ぶためのスペースを作り出す治療法です。

愛育クリニック麻布歯科ユニットでは、お子様一人ひとりの歯並びの状態や顎の成長段階、さらには日々の生活習慣まで詳しく拝見し、最も適した治療法をご提案しています。ここでは、プレオルソと床矯正、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。

お子様の歯並びを優しく育む「プレオルソ」とは?

小児矯正

「うちの子の歯並び、このままで大丈夫かな?」
「まだ小さいけれど、矯正治療ってできるの?」

もし、こんなご心配をお持ちでしたら、お子様の健やかな成長をサポートする「プレオルソ」という治療法をぜひご検討ください。プレオルソは、特に永久歯が生え変わる前の、まだ顎の骨が柔らかい時期のお子様に適した、マウスピース型の小児矯正装置です。

プレオルソの最大の特長は、歯を直接動かすのではなく、歯を支えるお口周りの筋肉(舌、唇、頬など)のバランスを整え、顎の発育を正しい方向へ誘導する点にあります。これにより、歯が自然に正しい位置に並ぶよう促し、歯並び全体と口元の印象を美しく整えていきます。これは、表面的な歯の矯正に留まらず、根本的な原因にアプローチする治療法と言えるでしょう。

プレオルソがお子様と保護者の方にもたらすメリット

プレオルソは、お子様と保護者の方にとって、様々なメリットをもたらします。

1. お子様の負担が少ない、優しい治療

一般的な矯正装置で使われる金属製のワイヤーは、強い力をかけるため痛みや違和感が伴うことがあります。しかし、プレオルソはシリコン製の柔らかく弾力性のある素材でできており、お子様が装着してもほとんど痛みを感じません。この優しい装着感により、お子様が嫌がらずに治療を続けやすいのが大きなメリットです。また、金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。

2. 日常生活への影響がほとんどない

プレオルソの装着時間は、ご自宅で起きている間の1時間と、夜寝ている間だけです。幼稚園や学校で装着する必要がないため、お子様が周りの目を気にすることなく、普段通りの生活を送れます。食事をしたり、飲み物を飲んだり、装着しながらお話しすることもできるので、毎日の生活にほとんど影響を与えません。

3. 取り外し可能で、清潔を保ちやすい

マウスピース型の装置なので、ご自身で簡単に取り外すことができます。そのため、普段通りに歯磨きができ、お口の中を常に清潔に保てます。矯正治療中に虫歯のリスクが高まる心配も少ないでしょう。また、装置自体も水洗いで簡単にきれいにできるので、いつでも清潔な状態で使用できます。

4. 通院頻度が少ない

プレオルソは、装置の調整が不要なため、一般的な矯正治療に比べて通院の頻度が少なく済みます。これは、保護者の方の負担も軽減につながります。

5. 治療後の後戻りが起こりにくい

口呼吸など、歯並びを悪くする根本的な原因となる癖を改善するため、矯正治療で整った歯並びが後戻りしにくいとされています。また、口呼吸から鼻呼吸への移行を促す効果も期待でき、風邪をひきにくくなるなど、全身の健康にも良い影響をもたらすことがあります。

プレオルソの留意点

プレオルソの効果を最大限に引き出すためには、いくつか大切な点があります。

1. 装着時間を守ることが非常に重要

プレオルソは、基本的に夜寝ている間に装着する装置ですが、ご自宅で起きている間に最低1時間以上装着することが大切です。この装着時間が足りないと、お子様が無意識に装置を異物と感じてしまい、寝ている間に口の外に出してしまうことが多くなります。

保護者の方には、例えば「ゲームや宿題をする間はプレオルソを装着しようね」といった具体的な約束事を設定し、お子様が無理なく装着時間を守れるよう、優しくサポートしていただくようお願いしています。

2. 症例によっては他の装置との併用が必要になる場合も

プレオルソは柔らかいマウスピース型の装置であり、主に筋機能や顎の発育に働きかける治療法です。そのため、特定の歯をピンポイントで動かすことや、歯列全体の精密なスペースコントロールを行うことは難しい場合があります。もし、そのような細かな調整が必要なケースでは、拡大床やブラケットなど、別の装置との併用治療が必要になることもあります。

プレオルソの種類と適応症例

プレオルソ装置には、不正咬合のタイプに応じていくつかの種類があります。お子様の歯並びの状態に合わせて、最適な装置を選択します。

  • TYPE1(スタンダードタイプ): 上顎前突(出っ歯)、叢生(乱ぐい歯)、過蓋咬合(深い噛み合わせ)などに適応されます。
  • TYPE2(開咬用): 前歯が噛み合わない開咬症(開咬)に特化したタイプです。
  • TYPE3(受け口・反対咬合用): 受け口(反対咬合)の改善に用いられます。

プレオルソ治療開始の最適な時期

プレオルソは、発育途中にあるお子様の顎を正しい成長方向へ誘導することで、歯並びの乱れを予防し、美しく整えることを目指します。そのため、まだ骨が柔らかい3歳から10歳頃に始めることが特に推奨されています。

たとえ乳歯の段階で歯並びが乱れていないように見えても、歯と歯の間に十分な隙間がなく永久歯が生えるスペースがない場合など、早期の治療が望ましいケースもあります。

お子様一人ひとりの歯並びや成長段階によって、治療を開始するベストなタイミングは異なります。その時期を逃さないためにも、「うちの子の歯並び、ちょっと気になるな」と感じたら、ぜひお早めにご相談ください。事前にご相談いただくことで、お子様の歯並びに合わせた適切な治療計画を立て、最適な時期に治療を開始できるようになります。

特に、受け口(反対咬合)のお子様には、3〜4歳頃からの初診相談を強くお勧めしています。当院では、4〜5歳頃からプレオルソ治療を開始するケースが多く見られます。

お子様の顎を広げ、歯並びを整える「拡大床」とは?

小児矯正

「うちの子、顎が小さいみたいで歯が並びきらないって言われたのだけど…」
「将来、歯を抜く矯正は避けたいけれど、どうしたらいいんだろう?」

もし、そんなお悩みをお持ちでしたら、「拡大床」という矯正装置が、お子様の歯並びを改善する有効な選択肢となるかもしれません。拡大床は、主に成長期にあるお子様の顎の骨を優しく広げ、歯が本来あるべき正しい位置に並ぶためのスペースを作り出すことを目的とした矯正装置です。

これは、取り外しが可能なプレート状の装置で、患者さんご自身で装置の付け外しやお手入れができます。装置の中央には「スクリュー」と呼ばれる小さなネジがあり、歯科医師の指導に従って保護者の方が少しずつ回していただくことで、顎が徐々に広がる仕組みです。拡大床による治療は、痛みが少なく、そして大切な歯を抜かずに矯正治療を進められることが大きなメリットです。ただし、効果を最大限に引き出すためには、毎日決められた時間、きちんと装置を装着することが非常に重要となります。

拡大床治療のメリット

拡大床は、お子様と保護者の方にとって、多くのメリットをもたらします。

  • 歯を抜かずに矯正治療が可能に: 顎のスペースを広げることで、歯がデコボコに並んだ叢生(そうせい)などを改善し、将来的に歯を抜く必要性を減らせる可能性が高まります。
  • 矯正装置の取り外しができるため衛生的: 食事や歯磨きの際に装置を取り外せるため、お口の中を常に清潔に保てます。虫歯のリスクを抑えながら矯正治療を進められます。
  • 比較的目立ちにくい: お口の中に入れる装置ですが、見た目が気になる矯正装置に比べて、治療していることが周囲に気づかれにくいという利点もあります。

拡大装置の種類と愛育クリニック麻布歯科ユニットの考え方

顎を広げるための矯正装置には、いくつか種類があります。お子様の顎や歯の発達段階、歯並びの状態、そして治療目標に応じて、最適な装置が選択されます。

1. スクリュー式拡大床(当院の主な選択肢)

  • 装置の中央にスクリューがあり、ご自宅で少しずつ回して顎を広げていきます。
  • 上顎、下顎のどちらの拡大にも使用でき、患者さんご自身で取り外しが可能です。
  • 成長期のお子様の骨の柔軟性を利用して、効果的に顎の成長を促します。

当院では、痛みやトラブルが少なく、ご自宅で取り外しができて歯磨きがしやすいことから、このスクリュー式拡大床を主に採用しています。

2. クワドヘリックス

  • 上顎を拡大するための固定式装置で、4本の螺旋状のワイヤーが特徴です。
  • 拡大床と異なり、患者さんが取り外すことはできませんが、持続的で強い力を効率よく顎に加えることができます。

3. バイヘリックス

  • 上顎用の固定式装置で、2本のヘリックス(螺旋)が特徴です。
  • クワドヘリックスと同様に持続的な力を加えることで、顎を広げます。

4. 急速拡大装置

  • 上顎を急速に広げるための固定式矯正器具です。
  • 専用のネジを調整することで、短期間で上顎の骨を広げます。
  • 特に成長期のお子さんに効果的で、使用初期には多少の違和感があるものの、目に見える改善が早く期待できます。

無料矯正相談・精密検査を行っています

愛育クリニック麻布歯科ユニットでは、お子様の矯正治療に関するご相談や、治療が必要かどうかの精密な診査・診断を無料で行っています。

お子様の噛み合わせや歯並びについて、少しでも不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。専門の歯科医師が、お子様のお口の状態を丁寧に確認し、分かりやすくご説明いたします。